相続・遺言の豆知識

各項目を見て頂いたことで、遺言書のことをよりご理解頂けたと思いますし、 ご自分にも遺言書が大切なものであること、また、必要なものであることをご理解して頂けたと思います。
そして少しだけ頑張って頂ければ、決して自分一人で書くことが出来ないものではないということも ご理解頂けたと思います。
もう、ある程度の知識はわかりました。書き方も憶えました。 ここでは更に遺言書に対する知識をより深めると共に、 知っておきたい簡単な相続の知識も交えてご紹介させて頂こうと思います。

1 自筆証書遺言と公正証書遺言。

遺言には普通方式と特別方式とがあり、普通方式の遺言が3種類、特別方式の遺言が4種類あります。 ですが、特別方式の遺言は文字通り特別なケースなので、ここでは普通方式の遺言をご紹介致します。 普通方式の遺言には、自筆証書遺言・公正証書遺言・秘密証書遺言がありますが、 今回は自筆証書遺言と公正証書遺言の違いを比べてみます。

自筆証書遺言

  • 全て自分が手で書かなくてはいけない。
  • 費用が掛からないので気軽に自宅で書ける。尚且つ、気が向いた時に何度でも簡単に書き直すことが出来る。
  • 書き方等を間違ってしまう可能性がある。また、保管が難しい。
  • 遺言書を開ける前に、家庭裁判所で「検認」をしてもらわなければならない。
  • 誰にも知られずに書くことが出来る。

公正証書遺言

  • 口述して公証人に作成してもらうことが出来る。
  • 費用が掛かるが、間違いがないので安心。また、公証人に来てもらうことが出来る。
  • 出来上がった遺言書は、公証役場が管理・保管してくれる。
  • が二人以上必要である為、完全に秘密に出来るとは限らない。
  • 内容が複雑であったり、条件を付けたりしている場合でも相談に乗ってもらえるので安心。
自筆証書遺言と公正証書遺言の違い

2 家庭裁判所の「検認」とは?

遺言書を発見した人、又は遺言書を預かっていた保管者は、家庭裁判所に遺言書を届け出なければいけません。 封筒に入っている遺言書は開けずに届けなければいけません。もしも勝手に開けてしまった場合には、 遺言書の効力には影響しませんが、過料(かりょう) という5万円以下の処分を受けますので気を付けて下さい。家庭裁判所は、 届けられた遺言書が本人の遺言書かを確認します。このことを「検認」といいます。

3 遺言が出来る年齢。

遺言は15歳に達した時から出来る様になります。15歳未満の者がした遺言は、 どんなにその人がしっかりしていたとしても無効となります。
ですから、相続人以外の人に遺言で財産を贈与する行為(遺贈)も15歳になると出来る様になるということです。 一方、死因贈与というものがありますが、これは20歳にならないと出来ません。一体何が違うのでしょうか。 少し難しい話になるかもしれませんが、遺言は、「遺言」という行為がしっかりと判断できる能力 (これを意思能力といいます)があれば足りるとされています。それが15歳というわけです。 しかし、自分の財産を無償で譲渡するということでは遺贈と死因贈与は似ていますが、 自分が死んだらこれをあげるという死因贈与は、種類で分けると契約にあたります。 未成年者の契約は、一部の例外を除いて親(親権者)の承諾がなければ出来ません。 ですから遺言・遺贈は15歳、死因贈与は20歳にならないと出来ない。ということになるのです。

4 亡くなった方の名義の預金が使えなくなる場合がある。

遺言書があろうがなかろうが、誰かが亡くなってしまった時にはまずお葬儀を行いますよね。
それには当然費用が掛かります。そんな時に、亡くなった方の預金を下ろそうとしても、
銀行が拒否する場合があります 銀行がそれを拒否する場合があります。遺言書がない場合です。 例えば、夫が亡くなったとします。相続人は妻のみで子供はいません。他の項目でもご紹介しましたが、 その様な場合、相続人としての権利は父母や兄弟姉妹にもあります。 そうなると、銀行は相続人全員の同意(遺産分割協議書と相続人全員の印鑑証明書) がなければ現金の引き出しに応じてくれません。そんなことにならない様にする為にも、遺言書は重要なのです。

5 代襲相続(だいしゅうそうぞく)。

例えば、自分が死んでしまったとしましょう。配偶者は常に相続人になることはよくご存じだと思います。 子供がいれば、特別な事情(相続放棄等)がない限り相続人になることも問題ないでしょう。 ですが、自分が死ぬ前に、既に子供も亡くなっていたとします。その子供には更に子がいたとしましょう。 自分からみたら孫ですね。その様な場合、その孫が、 死んだ自分の父親を飛び越えて相続人になることを代襲相続といいます。また、自分の親が相続欠格事由 (故意に被相続人を殺そうとした人等)や、廃除(一定の行為をしたことにより相続人にしたくないと指定された人) により相続権を失った場合に、その者の子供が相続人になることをいいます。

6 相続の承認と放棄。

相続は、被相続人の死亡の瞬間から開始します。相続人は、 「自己の為に相続の開始があったことを知った時から3カ月以内」に、相続について承認するか、 又は放棄しなければなりません。承認には単純承認と限定承認とがあり、 更に単純承認は法定単純承認との二種類に分かれます。

単純承認

相続人が相続財産の承継を全面的に受け入れること。単純承認をすると、 以後限定承認や相続放棄は原則的に出来なくなります。

法定単純承認

多少の例外はありますが、相続人が相続財産の全部又は一部を処分した場合等に、 法律上当然に単純承認したものとみなされます。 例えそれが知らなかったといっても効力に変わりはありません。 また、相続の開始があったことを知っていて何もせずに3ヶ月間が過ぎてしまった時も、法定単純承認にあたります。

限定承認

相続人が相続財産の範囲内で借金や遺贈を弁済するという、条件付きの承認のことをいいます。 相続財産と、借金等の債務のどちらが多いのか不明な場合に実益があるといえるでしょう。 ですが、相続人が複数いる場合、全員が共同してしなければなりません。

相続放棄

相続人が相続財産の承継を全面的に認めないことをいいます。

3カ月以内に家庭裁判所に申述してしなければなりません 限定承認と相続放棄は、相続の開始があったことを知った時から 3カ月以内に家庭裁判所に申述してしなければなりません。 (限定承認の場合、財産目録を作成し、提出しなければなりません。)いずれにせよ、 3カ月は思ったより早く過ぎてしまうでしょう。何もしなければ単純承認したことになりますから、 単純承認したくないとお考えの方は早急に行動しなければならないでしょう。

7 知らないと怖い、相続財産になるモノ。

不動産や現金、預貯金の通帳、株式や投資信託、保険金等、 様々なものが相続財産になることはご存じの方が多いでしょうが、借金はどうでしょうか。 又は、被相続人が亡くなる前にしてあった約束はどうなるのでしょうか。相続人の立場になって考えると、 被相続人が亡くなってまだ間もない時に、突然債務の督促状が届いたり、「お金を貸していた。」 と言う人が現れたりしたらどうでしょうか。又は、「生前に車を譲ってもらう約束をしていました。」 等と言う人が現れたら、あなたならどうしますか?場合によっては「そんなモン知るかっ!!」 と言いたくなる場合もあるでしょう。
ですが相続というものは、相続人の財産は勿論ですが、 相続人の有していた立場そのものも一切合財が相続の対象になります。ですから「何か物を売る。」 と言った売主としての立場。又は何かを貸していたという貸主としての立場も相続されます。 亡くなってしまったからといって知らん顔は出来ません。 当然、故人が借りていた金銭も亡くなったからといってチャラになるわけではありません。 遺言書に明記されていれば問題も最小限で防げるのでしょうが、何もなければ大騒ぎになる事柄もあるでしょう。 売買契約書や賃貸借契約書、その他の書類があればいいですが、 故人が口約束しかしていなかったなんてことになればトラブルになるのは目に見えています。
そういったことも考えると、やはり遺言書は大切な書類なのです。
「自分が死んだ後の事は知らん!」なんて思わないで頂きたい。 残された方達に、しっかりと身辺整理をしておいてあげて下さい。 くれぐれも、死して恨まれる様なことになりません様、お願い致します。

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